ライトノベル評「この素晴らしい世界に祝福を!16巻」途中最新巻のネタバレあり
お疲れ様です。春風亭吉好です。
今回はライトノベルのレビュー。
吉好が現行のファンタジーライトノベルで1番好きな「この素晴らしい世界に祝福を!」の最新16巻です。
この素晴らしい世界に祝福を!16 脱走女神、ゴーホーム! (角川スニーカー文庫)
- 作者: 暁なつめ,三嶋くろね
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2019/08/01
- メディア: 文庫
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「この素晴らしい世界に祝福を!」(以下このすば)は引きこもりだった主人公佐藤和真(以下カズマ)が異世界転生し、一筋縄ではいかない異世界でゆるーく生活したい、、けれども結局個性的な仲間達に巻き込まれドタバタと冒険していくというお話。
このすばの何が面白いかというといわゆるベタなファンタジーを良い意味で茶化したアンチテーゼ的な設定や普通のRPGでは使い勝手が悪過ぎる超個性的なキャラクターたち。
主人公のカズマからしてチート能力はなく、唯一高い幸運と悪知恵、器用貧乏にも程があるスキル群でギリギリ戦う(何度か死にますw)、性格はなんだかんだ優しく面倒見はいいが基本的にはゲスでニート気質。
ヒロイン?その1アクアはカズマがチート能力の代わりに連れてきた女神。蘇生できたり能力はチートなのにとにかく運と頭と間が悪い。超トラブルメーカー。
ヒロインその2のめぐみんは高い知力と魔力を持つアークウィザードだけどそのスキルを1発撃ったら魔力切れを起こす「爆裂魔法」のみに費やし、所構わず撃ってしまう爆裂狂。
ヒロインにありがちなツンデレは弱めでむしろ後半はカズマにデレデレ。カズマと仲間以上恋人未満になる一応正ヒロイン枠。人気もダントツNo.1。
ヒロインその3のダクネスは防御スキルを主としたクルセイダー。正義感は強いけどドMで敵からの攻撃やカズマからのセクハラに快感を覚える変態w
ヒロインとしてもウブなくせにカズマを色気で籠絡しようとするエロ枠。
とゲームだったら完全にバランス崩壊なパーティメンバーで能力高いはずなのにデコボコ過ぎるメンバーに、これまた個性的過ぎる魔王軍やモンスター達との戦いを描いたコメディ要素満載な冒険ファンタジー。
15巻では魔王軍幹部のセレナを撃退した後にアクアが魔王退治すると家出してしまい、、
という所で終わってからの16巻。
結論、かなりてんこ盛りの内容で最後まで一気読みするほど面白かったです!
以下16巻(と少しWeb版)のネタバレあり
この素晴らしい世界に祝福を!16 脱走女神、ゴーホーム! (角川スニーカー文庫)
- 作者: 暁なつめ,三嶋くろね
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2019/08/01
- メディア: 文庫
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16巻の前半でカズマはレベル1に下がったのにスキルは減ってない事に気付きダンジョンでレベルアップダウンしてスキルポイントを貯めまくる事に気付きます。この辺いかにもゲーム的。
まぁカズマのレベルが上がりやすいのも才能がないからで、覚えた数々のスキルも本来の力は出せない辺りがいかにも器用貧乏なカズマらしいですがw
とはいえ今まで初級魔法のみで魔王軍幹部やチート持ちソードマスターを翻弄してきたカズマですからこの展開は逆に期待させるものがあります。
Web版で既に読んでいたのですが16巻はこのレベル上げ下げ部分を膨らませてさぁ魔王城へ向かうぞ!で切れるかと思ったらむしろテンポ良く進み魔王城直前まで行きました。
カズマ達の道中の合間にアクア視点の短編も挟まっていたお陰でより読みやすくWebよりすっきりしていたように感じます。
それまでKYかつトラブルメーカーでヒロインというよりペット枠だったアクアですがいなくなった事によりカズマ達はその存在感に気付くし、アクアはアクアでやはりカズマ達がいないとしっくりこないと日に日に感じる所がやっぱりこのパーティの連帯感を見て取れてほっこりしましたね。
物憂げなアクアに不覚にもヒロインを感じましたしw
さて、めぐみん、そしてカズめぐ推しにはたまらない見せ場がこの巻には2度あります。
1つは出陣前夜の部屋でのイチャコラ。行くとこまで行くかと思ったら、、?
ここでのカズマはパーティ愛が溢れて良かったですね。
2つ目は今巻最後でめぐみんが最も喜ぶプレゼントをしてあげたところ。指輪や花束よりも何よりめぐみんが喜ぶプレゼント。展開も相まって「おおおお!」と熱く盛り上がりました。
このままプロポーズすれば完璧だったのに、、
カズめぐの全てが詰まった名場面。このすば全体でもかなり好きなシーンです。
この場面は次回の冒頭へと続くと思います。
挿絵も良かったなぁ。
ダクネスは残念ながらあまり見せ場がなかったような、、( ; ; )
さて、Web版のままなら次巻が最終巻になりそうなんですが書籍版はWeb版から少し展開を変えてきたり、膨らませたりしています。
Web版では殆ど出番のなかったアイリスの場面もありそうだし、Web版は100万文字で収める縛りがありましたが書籍版はないしエピローグも膨らませてくれるかも。
カズめぐはもちろんなんですが最後の最後でヒロイン力を発揮したアクアがいいんですよ、、!!
さぁ、どうなることやら。
その前に8月末にはアニメの劇場版もあるので楽しみですね。
とにかくオススメの作品なのでファンタジーコメディに抵抗がなければこれを機に1巻から読んでみてはいかがでしょうか?
この素晴らしい世界に祝福を! あぁ、駄女神さま (角川スニーカー文庫)
- 作者: 暁なつめ,三嶋くろね
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2013/09/28
- メディア: 文庫
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春風亭吉好