ヲタクな落語家、春風亭吉好の毎日ブログ

落語界随一のヲタクな落語家である春風亭吉好のブログです。日常エッセイからアニメ評、落語から料理に関する話まで毎日まったりと書いていきたいと思います。

はじめての寄席用語

お疲れ様です。春風亭吉好です。

 

もえよせなどで初めて落語会に来られたお客様にはそもそもの寄席用語がわからない方が多いかなと思います。

なので今回はその中の一部を紹介してみようかなと思います。

あくまで初心者向けですので常識で知ってるよという落語ファンの皆様はご容赦ください。

また初心者向けの説明として多少かいつまんで説明しています。

 

◯寄席

 

「よせ」と読みます。

落語、講談などを見る事ができる興行小屋です。

特に1年間毎日興行している寄席を定席(じょうせき)と言います。

落語や講談、色物さん(下記で解説)が15分〜20分ずつ代わる代わる交互に出演します。

新宿末廣亭浅草演芸ホール、池袋演劇場など都内各所にあります。 

昼席、夜席とあり昼席は12時位から、夜席の終わりは21時位まで。いようと思えば1日中いられます。(お正月などたまに昼夜の間で入れ替えあり)

定席では基本的に10日ごとの興行ですが31日のみ余一会といって特別興行がある事も。

 

 

◯色物

 

「いろもの」と読みます。

寄席演芸の中で落語や講談以外のマジック、太神楽(だいかぐら)、漫才などの演芸を色物といいます。

基本的に落語と落語(講談)の間に挟まった出番で寄席を盛り上げてくださいます。寄席にはなくてはならない存在です。

 

 

◯真打、二つ目、前座

 

それぞれ「しんうち」「ふたつめ」「ぜんざ」と読みます。

落語家の身分制度です。

前座は修行期間。前座は毎日365日楽屋につめて高座だけでなく楽屋仕事をします。

寄席の太鼓を叩いているのも前座さんです。各協会によって違いもありますがだいたい3年〜5年の修行期間です。(本格的に前座になる前に見習い期間もあります。)

もえよせでも毎回前座さんにお手伝いをお願いしていますが吉好の弟子というわけではなくさまざまな一門のお弟子さんにお願いしてお手伝いしてもらっています。

 

二つ目になってようやく羽織、袴をつけて高座に上がれます。自分の落語会を主催したりネタを増やしていく期間です。

吉好もいま二つ目という身分になります。

 

真打になって初めて「師匠」と呼ばれます。

前座や二つ目は師匠とは呼ばれません。(よくある間違いだけど吉好のことも吉好師匠って呼ばないでねw)

真打になると寄席でトリをとったり弟子を持つ事ができます。

 

◯木戸銭

 

「きどせん」と読みます。

寄席の入場料の事です。

 

 

◯中入り(仲入り)

 

「なかいり」と読みます。

寄席の休憩時間、またはその前に上がる師匠の出番のことを指します。

 

◯トリ

 

最後の出番の師匠です。

 

大喜利

 

「おおぎり」と読みます。

所謂「笑点」の謎かけなどの言葉遊びだけではなく、寄席の最後に落語や講談の代わりとしての特別余興も含めて大喜利です。

総踊りや音楽演奏、お芝居など。

最後ではなく番組の真ん中にある場合は「中喜利」(ちゅうぎり)と言ったりします。

 

 

他にも細かい用語や符牒などありますがこの辺で。

もし他に解説して欲しい言葉などありましたらコメントでくださいませ。

あくまで初心者向けの講座です。あしからず。

 

これを機に寄席に足を運んでくださると嬉しいです。

 

 

春風亭吉好