ヲタクな落語家、春風亭吉好の毎日ブログ

落語界随一のヲタクな落語家である春風亭吉好のブログです。日常エッセイからアニメ評、落語から料理に関する話まで毎日まったりと書いていきたいと思います。

15分人前で喋るという事

お疲れ様です。春風亭吉好でございます。

 

お陰様でだいぶ体調も戻ってきて日常生活はほぼ問題なくなってきました。もちろん激しい運動したり、お酒飲んだりはできませんが。

 

ただ落語がまだちょっと厳しかったりします。

 

たまに落語って「喋ってるだけで楽な仕事ね」と言われたりしますが本当に楽かというとそんな事ないです(笑)

もちろん1時間近くの大ネタはともかく15分の高座でヘトヘトになるほど疲れる事はそんなにないです。というか15分でそこまで疲れるほど喋りや動きに力を入れ過ぎるとお客様も疲れると思うのでそこは力の入れ方をコントロールしないといけません。

 

ところが今の病気になってこの15分の高座にも結構なエネルギーを使っていた事を改めて実感します。

何よりお客様を見る脳の気配りと心臓の緊張感です。

今日のお客様はどんな反応かな?どんな噺がいいのかな?というのは結構脳を使ってそれが疲れに繋がります。

 

また人前での高座では当たり前のように緊張感があります。ないとダメです。ダラけて何も考えず喋ると必ずボロが出ます。

緊張感というのは心拍を少し早くします。

 

今の病気は疲れを促進し、心拍を早める病気なのでそのどちらも加速します。

なので15分の高座でも心臓はバックンバックン高鳴って脳も疲れ果てるようです。結果最初はいつも通り喋っていても7、8分あたりで喋りがもたなくなってしまいました。

 

力の入れ方もよくなかったんでしょう。コントロールしなくてはと言いつつ無駄な力が入っていたのかもしれません。

細かくコントロールできる技術があるならともかく拙い技術の自分ではこの状態で高座を保つのができなかったです。

 

病気が発覚したのが4月13日のもえよせの日。この日の高座がまさに顕著でした。

その前後の4月、5月の高座もつっかえつっかえで今でも恥ずかしい限りです。

 

いまリハビリ的にネタの稽古をしていますが止めながらセリフを喋るのはともかく一席まるまる通すとなるとまだ後半がもたれてしまいます。上記の高座がトラウマになってるのかもしれませんが、、

 

とはいえいつまでも逃げていられないので7月から少しずつ高座に復帰するつもりです。

復帰するからにはみっともない高座は見せられないので完全に一席通せるようになってから復帰いたします。

 

病気になって改めて知る高座の力の使い方。

まぁ復帰後に芸風を変えるというわけではないです(笑)

ただどこか意識は変わった気がします。

 

もう少し復帰までお待ちください。

 

春風亭吉好